iPad miniのいない萩

コラム

昨日から仕事の関係で萩に来ています。ゴールデンウィーク以来、ほぼ一か月ぶり。

朝一の新幹線で新山口に向かい、そこから高速バス、スーパー萩号に乗り換えです。明倫館で降りると、懐かしい萩特有の静けさと柔らかな空気が肌を包みました。

そこから自宅まで歩くこと約20分。心配していた雨も降らず、むしろ爽やかな散歩日和。久しぶりの萩を味わうのにちょうど良い距離でした。途中で黒猫に遭遇。福岡に残してきた歩がちょっと気になります。

昼過ぎから打合せの予定だったので、自宅到着後すぐに近所のスーパーへ駆け込みました。カードを作らねばと思いつつ、いつも慌ただしく後回し。今週末こそ、必ず。

窓から指月山を眺めながら幕の内弁当を口に運びます。5月初旬に見た柔らかな緑とは明らかに異なり、葉の色がずっと深く、生命力に満ちていることに気付きます。季節は確実に進んでいます。

打合せが続き、気がつけば16時。さすがに疲れたので、軽く菊が浜まで散歩。潮風を胸いっぱいに吸い込むと、生き返ったような気持ちになります。砂浜のあちらこちらに小さな穴が点在していて、よく見ると蟹が忙しく動き回っています。私の足音に気付いたのか、一斉に穴の中へと姿を消しました。

その後、再び打合せに追われ、作業は結局夜からとなりました。慌ただしく風呂を済ませ、合鴨のロースト、豆腐、納豆という質素ながら満足の夕食をとった後、四畳半和室の小さな書斎にこもります。営業担当からの連絡待ちですが、一向に音沙汰なし。

しょうがないので、いつものようにiPad miniを取り出そうとしてハッとしました。ああ、今回は持ってきていない。ゴールデンウィークの撤収の際、服をどれだけ残したか記憶が曖昧だったのです。念のために下着などの服を持ち込んだせいでバックパックがぎゅうぎゅうになってしまい、ほかの荷物を入れる余地がありませんでした。泣く泣く諦めたことをすっかり忘れていました。

思わず声が出るほどの後悔でした。もちろん、MacBook AirでもYouTubeや電子書籍を楽しめますが、何かが決定的に違うのです。仕事のメモ、ふとした調べ物、ちょっとした息抜き――生活の細かな動作の中心にiPad miniがあったことを思い知らされました。

営業から連絡があったのは、結局23時過ぎ。流石に眠いので、朝対応することにしました。今朝、3時に起きて、2時間ほど作業をし、5時になってから1時間ほど散歩して、いまここでこの文章を書いています。

そんなこんなで一日が終わりましたが、問題は――あと数日、iPad miniなしで果たして耐えられるのか、ということです。そういえば、近所のエディオンでiPad売ってたな…などと、不穏なことを考えています。この萩滞在中にiPad Airなど買ったりしないだろうな…。

次回来るときにはiPad miniをバッグに入れる余裕を確保できるよう、今回、しっかりと萩の家を整えておきます。

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