春がきた

コラム

わたしは冬から春にかけての季節が、あまり好きではありません。この季節がくると、なんとなく憂鬱になります。

春の空気はなまめかしくて、ひとを狂わせてしまうこともありそうです。わたしも頭がぼんやりしてすっきりせず、思考力を奪われるような気がするのです。

春になる少しまえも、気温が激しく上下して体調も思わしくありません。昔から三寒四温ということばはありましたが、歳をとってその影響を強く受けることになったようで、近年はつらい思いをすることが多いです。

しかし、この週末は、あまりに陽気が良くて、さすがのわたしも嬉しくなりました。ここ数年は、冬が寒くてしようがなくて、とにかく気温が上がるのが待ち遠しかったのです。

猫たちも寒いあいだは、嘔吐したり下痢をしたり、体調を崩していました。暖かくなるやいなやウッドデッキに飛び出し、太陽の光を浴びて動こうとしません。

ひなたぼっこする猫たち。左奥に黒猫がいます

こういう姿を見ると、春の前のしんどさは、まさに産みの苦しみなのかもしれません。長い冬のあいだ、ためにためきっていた命の堰が春の到来とともに切れ、本流となって流れ出していく。

そう考えるとわたしの調子の悪さも、身体が春を迎えるための予行練習を行っているのだろうと、前向きに捉えることができます。

実際のところ、今日はすこぶる体調が良く、猫たちとひなたぼっこしたあとに、ジムに行ってきました。

桜も今週には開花するでしょう。4月になれば福岡と山口の2拠点生活が始まります。そうこうしているうちに、ゴールデンウィークが来て、眩しいばかりの新緑の季節を迎えます。

体調の善し悪しも、ある意味では季節の移り変わりを身体で感じられることにほかならないのかもしれません。むしろありがたさを感じるべきなのでしょう。

季節を感じ、味わいながら、いちにち、いちにち、穏やかに過ごしていける。そんな幸せなことが当たり前のようにあることに感謝ですね。

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