AIは有能なキャリア採用!? – AI活用のコツ

コラム

皆さんはAIを使っていますか?

4月になったらApple Intelligenceが日本語に対応するとのことなので、Apple製品をお使いの方は自動的に使うことになるでしょう。楽しみです。

わたしがいま利用しているAIは、プライベートではClaudeとGeminiです。少し前まではChatGPTを使っていましたが、いまは使うのをやめました。

なぜChatGPTをやめてClaudeにしたかというと、Claudeの方が文章処理やプログラミングに強いと聞いたからです。

さすがに有償のAIを2つも契約するほど裕福ではないので、プライベートでは文章を書いたりソースコードを書くことが多いためにClaudeを選びました。

仕事では会社が契約したGeminiと、自社サービスに組み込まれたAI(ChatGPT)を使っています。Geminiは会社が有償版を契約してくれているので、最新の超優秀なAIが使い放題です。

仕事ではもっぱらデモデータの作成や、資料を作るための情報収集からドラフトの作成までをやってもらうことが多いです。AIは間違うこともありますが、論点の網羅性という観点からはほぼ完璧なので、人間が思いつかないポイントを示唆してくれます。

わたしのAI活用に関する考え方はシンプルで、AIは優れた中途入社の人間だと思っています。

擬人的な意味ではなく、まさに採用した人材をどのように育成して仕事に使える人材にしていくか、ということと同じ視点が大事だと思うのです。

最初から100点満点のAIはないし、完璧な人間が存在しないのと同じように、AIも永遠に100点になることはないのです。

わたしはAIを、プライベートでは毎月3,000円で雇った助手だと思っています。会社で使っているAIはキャリア採用した人が部下になったと思っています。

いずれも、自分の目的のために情報を与え、トレーニングする必要があります。プロンプトで的確な指示を与えるよう工夫していますし、返ってきた内容は鵜呑みにしないできちんと議論するようにしています。

人間でも同じですよね。新入社員のメンターをやったことのあるかたであれば、イメージがつくと思います。指導が正しければ、指示が的確であれば、そしてその結果に責任を負えば、人は育ちます。

AIの場合も同じだと考えています。なので、わたしはAIを使って作成したものに対する責任は全て自分にあると思っているし、AIが失敗するのは自分が与えた情報が間違っている(あるいは不十分)か、指示が適切ではなかったからだと思っています。

LLMはどんどん勉強して賢くなっていき、すくなくともネットにある情報についてはわたしよりも物知りです。その優秀な助手を、あるいは部下を使えないのは、指示者や上司側に問題があるのです。

AIが普及すると人間がやることがなくなるとか、AIに全てを任せられるというひとがいますが、わたしはその考え方には反対です。

AIを使えば使うほど、人間は指示を的確にしなければなりませんし、そのための勉強をしなければなりません。少なくとも、自然言語で指示を的確にできるだけの言語能力が必要です。

そして、AIに与える情報が正しいものなのか、判断する必要があります。最終的にはAIが出してきた答えに責任を負わなければなりません。

AIの時代は、人間が要らなくなる時代ではなく、人間がやるべきことがいままでとは大きく変わる時代なのです。求められるのは、高度なコミュニケーション能力であり、言語能力であり、マネジメント能力です。

その意味で、ホンモノのホワイトカラーが職を失うことはないでしょう。マネジメントもできない、指示も的確にできない、責任も負わない、そんなホワイトカラーは間違いなく職を失いますし、AIの時代には不要な人材になってしまうでしょう。

AIの時代は、万人が指示者にならなければなりません。みんなが上司にならなければなりません。求められるスキルセットは、それを考えれば自明だと思います。

わたしは、AIの時代だからこそ、日本語をしっかり勉強して、日本語でものごとを描写できて、日本語でしっかり伝えられる人間になれるよう、今まで以上に日本語の勉強をしたいと思います。こうやって、noteを書いているのも、その一環であると言っても良いです。

更に言えば、文章能力を鍛えるためには、本を読まなければなりません。ですので、AIの時代は、また本が復権する、その価値があらためて見直される時代になるのではないでしょうか。

いまは出版不況と元気のない業界ですが、これからは変わってくると思います。変わってきて欲しいな、と思います。

そうでないと、それこそ全てのAIに任せて放擲するようなことになれば、我々を待っているのは恐ろしいディストピアなのではないでしょうか。

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