昨日から大分に帰省しています。
考えてみたら、仕事や母の商売とは関係のない帰省は何年ぶりだろう。
父は座敷を自分の書斎にしていて、テレビを据え付けてもらってからご機嫌で、部屋から出てこないそうです。
何をやっているのかと部屋に入ってみたら、紙細工を作っていました。
昔の記憶が蘇りました。
教師だった父が若いころ、ときどき作っていたのです。
5時に起きて3時間も庭仕事をして、その後書斎にこもって紙細工を作る日々。
退屈しないよと、今まで見たことのない笑顔で話していました。
母はリビングを自分の部屋にしていました。
お店で30年使ってきた家具を厳選して持ち込み、自分好みの部屋にデザインしていました。
朝は、ここから庭の緑を眺めながらコーヒーを飲むのだそうです。
ゆっくりと流れる時間を、楽しんでいるようです。
二人ともそれぞれの居場所を見つけて満足そうでした。
今回、父の笑顔から学びがありました。
彼は好きだから、飽きずに紙細工に熱中しています。純粋にそのことを楽しんでいるのです。
母や妹たちから写真立て作ってとか、小物入れ作ってと言われても作ります。
でもそれは、彼が毎日使っている紙細工のひとつなのです。特別なものではありません。
もちろん、要望があれば採り入れるけれど、手間や質は毎日のものとなにも変わらない。
わたしは、父から創作の本質を学んだような気がしました。
父のように、生きていきたいと思います。
コメント