今回萩の家に帰って一番驚いたのは、雑草のたくましさです。前回6月中旬にはほとんど生えていなかった雑草が、青臭いまでに茂っていて、門を開いた私の臑をくすぐりました。草によっては膝丈まであります。
家の中は、一応掃除機をかけましたが、庭は想定外でした。除草剤を撒くという手もありますが、ここはやはり、昔のやり方、つまり人間の手による草むしりをやるべきでしょう。わたしにとっては、それ自体にイベント的な楽しさを感じられました。
朝の散歩の後、だいたい6時半ころ家に戻ってきますが、そこから草むしりです。この時間になるともう日が差してくるので、結構暑くなってきます。そのなか、軍手を付け、日除けの帽子を被り、無心で草をむしりました。
そんなに広い庭ではないのですが、半分むしったところでだいたい30分。慣れない作業です。足腰も痛くなってきたし、陽射しがますます強くなってきましたので、いったん切り上げました。むしった草は市指定の燃えるゴミの袋に詰めます。
結局庭全体の草をむしるのに2日かかりました。それでも、恐らく、地元の人から見れば、全然むしれてないじゃん、といったレベルの仕事なのでしょう。根は深く、蔓系の草は家の板壁の裏にまで侵入していました。見た目はなんとなくむしれているのですが、1週間ほどしたらまた元に戻るのではないでしょうか。
草というか、自然の生命力、回復力というのはすごいなと改めて思いました。ゴールデンウィークのときに相方が植えたローズマリーなんて、普段であればびっくりするくらい茂るのに、庭の雑草の前には完全に敗北していました。テリトリーを広げられず、のびのびと育った雑草の足元に遠慮がちに生えていました。
もうひとつ、これは前回萩に来たときからやりたいと思っていて、今回やったことがあります。それはゴミ拾いです。萩は世界遺産に指定された城下町だけあって、町はとても清潔で綺麗です。ゴミはほとんど落ちていません。それでも、朝散歩をしていると、ぽつぽつ、煙草の吸い殻やビニール袋、マスクなどを目にします。
菊ヶ浜を歩いていると、最近では海水浴客が増えているのか、結構ゴミが落ちています。これらを拾って歩こう。そう思ったのは前回萩に来たときです。ここで暮らせること、ここで生きていけることに感謝したい、町に何らかのお返しをしたい、そう思ったのです。
今回、近くのスーパーで火ばさみを買い、散歩のために外に出るときは、ゴミ袋と共に必ず携帯しています。それだけではなんのお返しにもなっていないかも知れませんが、自分の気持ちのためにやっています。
ゴミで多いのは、やはり煙草の吸い殻。わたしは煙草を吸いませんが、別に他人が吸うことは気になりません。しかし、吸い殻を道端や溝に投げ捨てるのは、さすがにどうなんだろうと思ってしまいます。喫煙者の全てがそうではないとは、もちろん思いますが、ポイ捨て、投げ捨ては、本当に止めてほしいです。
わたしは、自分の住む場所は土地のご縁で住めているのだと思っています。土地の神様、土地の人々、その土地で生きてきた彼らのご先祖様。そういった存在にきちんと、ありがとうございます、と伝えたい、ただ、そう思っているのです。
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