昨日から鹿児島に出張で来ています。例年より早く梅雨入りした九州南部なので大雨かと思いきや、快晴。晴れ男のジンクスはまだ残っているようです。
タクシーの運転手さんに晴れて良かったですねと言うと、「とんでもない、雨はありがたいのです」と仰る。今年は桜島の噴火が続いているせいで灰が多く、現地の人々は皆、灰を洗い流してくれる雨がありがたいと口をそろえるのだそうです。空から降ってくるのが火山灰より雨である方がいい、という言葉に、実感がこもっていました。
鹿児島中央駅に着いたのは午後2時を過ぎていました。ランチを食べ損ねていたので、何か食べようと考え、ふと、鹿児島なら「白熊」があるじゃないか! と気づきました。鹿児島の名物と言っても良いでしょう、「天文館むじゃき」のかき氷である白熊は、わたしの大好物なのです。
さっそくアミュプラザ店に入って、白熊レギュラーを注文しました。もうこれがお昼でいいや。

ふわふわの氷にたっぷりのフルーツと練乳がのった白熊。見た目はポップで、どこか懐かしく、まるで子どもに戻ったような気分になります。ちょっと周りの視線が気になりましたが、冷たい甘さが、心までしゃきっとさせてくれました。
16時からお客様と打ち合わせでした。一泊して今日の午前中も同じお客様を訪問します。
このお客様がとても素晴らしかったです。わたしたちの話に真剣に耳を傾け、何かを得ようとする姿勢がまっすぐに伝わってきました。みんなで良い仕事をして(彼らのお客様に)価値あるものを届けたい、その強い純粋なまでの想いが伝わってきました。
その姿に、ここ最近溜まっていた疲れや落ち込みは、すっかり吹き飛ばされてしまいました。お客様から信頼されている実感が、わたしにとっては何よりの原動力です。
そんななか、今朝も変わらず5時に起きて散歩に出かけました。もうどこにいても歩くことは日課になっています。
今日はホテルから石橋記念公園まで片道約30分、足を延ばしてみました。途中、ちょうど東の海から朝日が昇りはじめ、その光の中に桜島の噴煙がゆっくりと立ちのぼっていました。思わずiPhoneのカメラを取り出し、シャッターを切りました。こういう瞬間に立ち会えるのも、地方に出張に来ることの大きな楽しみのひとつです。

年齢を重ね、体力に不安を覚えることもあります。それでも、こうして地方の空気に触れ、人に出会い、何かを届けられる限りは、この仕事を続けていきたいと考えています。白熊の午後と鹿児島の朝日と桜島の噴煙、何よりこの地のお客様が、それを改めて教えてくれました。