最近同僚が、なんで走らないんですか? と聞いてきます。マラソンに参加するのって、いま流行っているのでしょうか? 確かに、近所の公園も本格的な格好をしたランナーたちが多く走っていますし、ニュースでもアマチュアランナーが大会に出場しているのを目にします。
わたしの同僚や仲の良いパートナー様の担当者も、みんな先を争って東京マラソン、福岡マラソンの抽選に挑んでいます。先日も熊本マラソンがあったときに、いきなり呼ばれて、同僚やパートナー様から、みんなに黙ってマラソンの大会に出るためにトレーニングしてたんですね! と言われました。
熊本マラソンの参加者リストを見ると、なんとわたしと同姓同名の方がいました。漢字も、読み仮名も同じ。しかも、アマチュアの上位5位以内に入る速い記録を持っています。
いやいや、同姓同名の別人です。わたしのわけないじゃないですか。疑いの眼差しを投げかける彼らを相手に、別に悪いことをしていないのに言い訳をしている自分が滑稽でした。
確かにわたしは若いとき格闘技をしていました。他人から見ればバリバリの体育会系に見えたことでしょう。
でも、走るのは大嫌いなんです。試合をこなすスタミナが欲しいからしょうがなしにトレーニングとしては走ってましたが、嫌で嫌でたまりませんでした。
走るのが嫌いになったのは、間違いなく小学校のときの体育教師のせいです。むやみやたらと校庭を走らせたり、学校の外周を走らせる彼らは、大嫌いでした。
もう少し走る楽しさとか、意味づけとか、走ることに対して腹に落ちるやらせ方もあったのではないかと思います。逆に水泳は教師がとても良くて、大好きになりました。遠泳で1位になったこともあります。
なんにせよ、わたしに走れとか、走りましょうと言わないでください。お願いです(笑)この歳になって、ようやく本当に自分のやりたいこと、好きなことをやれるようになったのですから、放っておいてください。
お酒についても同じようなことを思ったことがあります。酒の嫌いなわたしに無理やり飲ませようとする輩と、走るのが嫌いなわたしを無理やり走らそうとする輩は、わたしにとっては同じくらい苦手な人たちです。若いとき、彼らに悪意がないときはしょうがなしに飲んだり走ったりしていましたが、もう、いまは良いでしょう。勘弁してくだされ。