だいたい3か月おきに、わたしの机の上は変わります。なにが変わるかというと、モニターの数や位置が変わります。
たとえば、昨日の夕方まで、わたしの机の上には3台のモニターがありました。もうちょっと正確に言うと、わたしはメインの机と少し狭いサブの机を使っています。そのメインの方に3台、サブに1台。つまり、ぜんぶで4台のモニターを設置していることになります。
しかし、今朝はメインの机に1台、サブの机に1台になっています。なぜこんなことになるのでしょうか?
それは、いろいろな情報を表示して同時に見ていたいというマルチタスクの欲求と、1つのことに集中して作業したいというシングルタスクの要求が、そのときどきで変わるからです。マルチタスクの要求とは、全体を俯瞰しながら作業をしたいという思いであり、シングルタスクの要求とは、邪魔な情報は全て排除して作業をしたいという思いです。
比較的簡単な文章、たとえばnoteの執筆であれば、基本的には自分の頭の中にある知識や記憶ですべてを書くことができます。一気に書くことができるし、その必要があるので、他の情報は雑念でしかありません。
しかし、小説や仕事の報告書などになるとさまざまな情報を調べながら書くことが多いです。いちいちブラウザや辞書アプリを切り替えながら書くのはめんどうくさいし、仕事の場合メールやSlack、カレンダーからの通知にも気を配らなければなりません。
その結果、どちらの仕事の比重が大きいかで、モニターに対する欲求も変わってくるのです。昨日まではマルチタスク欲求の方が大きかったわけです。その気持ちが変わってしまったきっかけとなったのはこのYouTube動画です。
たまたま観た動画ですが、プログラマーの彼が、わたしと同じくマルチモニターの環境を経て、最終的にシングルモニターに落ち着いた経緯が描かれています。この動画に、わたしは非常に共感しました。
たしかに、マルチモニターは便利です。通知が来たらすぐに反応できるし、情報を自分のものにしながら仕事を進めているという気持ちになります(実は錯覚なのですが)。しかし、そのぶん、実は効率は下がっているのではないかと以前から気になっていました。
通知が来たら直ぐに反応するということは、集中が途中で切れているわけで、作業の邪魔になっているのです。また、ひとつのことをやりながら、周りの情報が気になってしまい、同時にたくさんのことをやっているようで、実はできあがったものは思ったより少なかったりします。
とくに、翌月の予定を月末に立てるマンスリープランと、日々の活動のログをするデイリーログを始めてからは、今日のいつ、何をやらなければならないかは明確になっています。一日が始まる段階で、既にスケジュールとタスクが確定しているからです。
ということは、わたしに必要なのはマルチタスクの環境ではなく、それらのタスクを頭から処理していくシングルタスクの環境なのです。仕事はこれで良いと思います。MacBook Pro1台とモニター1台。厳密に言うとデュアルモニターですが、ふだんはMacBookは閉じています。ウェブ会議をするときなど、もうひとつモニターがあった方が良いときはMacBookを開きます。
プライベートの物書きのときはどうするか。いまは小説を書いていないので、大量の情報を参照しながら文章を書くというユースケースはありません。ですので、基本的にはシングルモニターで十分なはずです。どうしても、複数のモニターが必要であれば、MacBook Airをひらけばよいのです。
Macは、ユニバーサルコントロールという機能を使うことができます。これは、キーボードやマウス、トラックパッドを、近くにあるほかの Mac で使えるようにするものです。
1つの机に1つのモニターという環境のもっとも良い点は、集中を邪魔されないということですが、もうひとつ、机の上が広く使えてスッキリするということがあります。モニターが複数あると、コーヒーカップを置く場所やメガネを置く場所にも困ることがあります。
不思議なことに、マルチモニターだと机の上は狭いのにごたごたとものが多くなってきます。シングルモニターにすると、置き場所はあるのにむしろ整理されてきれいになるのですよね。
パソコンを使った仕事をされている方は、マルチモニターにしている方は多いと思いますが、マルチモニターだと思ったより視線移動が多いし、マウスやトラックパッドの移動量も多いので、結構目や神経を酷使していると思います。いちど試しに、シングルモニターにしてみてはいかがでしょうか。
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