自分との競争——朝の散歩で思ったこと

コラム

今朝、散歩をしていてふと気づいたことがあります。

私は昔から走るのが嫌いなので、運動は専らウォーキング。散歩は気持ちを整える大事な時間でもあります。今朝も、いつものように早歩きで歩いていました。おそらくそこそこのペースだったと思います。けれど、時々後ろから追い抜かれることがあります。しかも、それが意外と若い女性だったり、年配の方だったりするので、ちょっと驚いてしまいます。

そんなとき、不思議と競争心が芽生えてしまうのです。

「もう少しスピードを上げようかな」「追いついてみようか」——そんなことを思ってしまう自分がいます。でも、よくよく考えれば、散歩は競争ではありません。人と比べる必要なんてどこにもないのです。自分のペースで、自分のために歩けばそれでいいはずなのに……。

この感覚は、仕事でも同じようなものです。

たとえば、20歳以上年下の若い同僚が私よりも良い数字を出していたりすると、内心ちょっとザワッとします。悔しいというより、つい競争心が刺激されてしまうのです。年齢的にも、もう競争で前に出るという段階ではないはずなのに、どこかで「負けたくない」という気持ちが頭をもたげてきます。

若い頃はそれでよかったのかもしれません。

無我夢中で競争して、周囲に刺激されて結果を出していく。そういう時期も必要です。けれど、50を超え、60、70と年齢を重ねていくと、体力的にも記憶力的にも若い人たちと正面から勝負するのは難しくなってきます。もちろん、中には若さに負けないパフォーマンスを発揮する人もいるでしょう。それはそれで素晴らしい。でも、少なくとも私は、そういうタイプではないと思っています。

だからこそ、AIなどのツールの力を借りながら、自分の役割を果たしていきます。

数字よりも、お客様のためにどんな価値を出せるか。そこに集中していきたいと思います。

そして何よりも、これからの私は「他人との競争」ではなく「自分との競争」をしていきたいのです。

昨日よりも少しでも良く。

決めたルールを守れるか、立てた目標を達成できるか。

自分を深め、自分の中の課題に挑み続ける。

そんな歩みが、これからの人生を支えてくれるのではないかと、朝の風のなかで感じました。

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