昨日は精神状態がいまひとつで、本気で仕事をしたくないと一日中思っていました。精神状態が不安定になることは、これまでもなかったわけではありません。しかし今回は様子が違いました。本当に仕事が手に付かないのです。
もちろん、打合せには参加しましたし、ちゃんと発言もしました。おそらく、他の人から見て少し表情が険しいくらいはあったかも知れませんが、いつもとそれほど変わらないように見えたのではないでしょうか。
しかし、わたしの心のなかはもう、大時化に遭った舟のようです。打合せが終わると、もうパソコンも見たくない。仕事だけでなく、本やYouTube動画すら観たくない。夜、相方はいつものとおり、オンラインフレンドとエルデンリングナイトレインをやっていて、いつもなら横で観戦しているのに、それもできない。そんな状況でした。
今日(つまり昨日から見て明日)はお客様へのプレゼンがあり、その最終チェックや、別の打合せの用意をしなければなりませんでした。無理矢理、死ぬような思いで、なんとかパソコンを開いて、12時過ぎまで準備をしました。実際着手出来たのが9時くらいなので、それほど時間がかかったわけではありませんが。
そしていま。無事お客様へのプレゼンが終わり、家に帰ってきました。今の気分はどうかというと、
すっきり爽快
なのです(笑) なんでなんでしょうね。この精神状態。ひとつはお客様へのプレゼンが負担になっていたのかなとも思いましたが、この程度のプレゼンはよくある話で、なにも特別なことはありません。朝一、8時半からの打合せも、完璧でした。これも何か負担になるような仕事ではありません。
以前、人間とは不安定なものだ、というお話しを書いたことがありました。人間はすぐれて化学的な生物で、ホルモンが出すぎたり足りなかったりするだけで、容易に精神的なバランスを崩してしまいます。おそらく、わたしもそういう状態だったのではないかと思います。
思い当たることがあるとすると、この数週間、甘いものを食べすぎていたことでしょうか。アイスやチョコ、大好きな萩の夏みかんマーマレード。糖尿になるんじゃないかと自分で不安になるくらいでした。これが精神状況不安定の原因のひとつである可能性は高いです。不安定だから、糖分が欲しくなっている、という可能性もあって、鶏と卵の関係ではあります。
いずれにしても、この個人的な危機を脱するきっかけとなったのが何であったかは、自分でもきちんと認識しておいた方が良いだろうということで、この文章を書いています。
それは、タイトルにももう書いてありますが、「習慣」です。わたしがいま、ほぼ毎日繰り返している習慣はふたつあります。ひとつは、朝の散歩です。毎朝5時に起きて、1時間20分ほど、町や公園を歩きます。もうひとつは、このnoteの投稿です。どんなに体調が悪くても、精神状態が悪くても、このふたつは習慣として身体に染みついています。
このふたつの習慣がわたしを救ってくれました。今朝も、調子はまだ良くないのに、いつもどおり散歩しました。これはもう考えるより前に、身体が勝手に散歩に出かけるのです。散歩に出ると、運動をしたという満足感が得られ、歩きながら心や頭を無にするという意味での気分転換になります。
noteの投稿もそうです。何について書こうかと悩むまでもなく、思いついたことについてするすると書いていきます。書くことが気持ちよい。筆に心を委ねる(いや、キーボードに、でしょうか)。身体がもうそういう風になっているのです。
どんな状況になっても、少なくともわたしは常のふたつのことができる、やってきた、という自信と自負が、おそらくわたしのプライドを維持してくれ、心をもう一度鼓舞してくれたのです。昨日の苦しみが嘘のように、いま、非常に前向きな気持ちでこのテキストを書いています。
それ以外にも危機から脱する方法はあるでしょう。例えば、薬物に頼るとか、カウンセリングを受けるとか。しかし、薬物は甘いものと同じで依存すると身体に悪そうで怖いです。また、少なくとも他人から見てそんなことで、と感じられるであろうことで、わざわざカウンセリングを受けるのも気が引けるし、コストパフォーマンスが悪いです。習慣は身体に悪いことはありません。しかも、お金もかかりません。
人生、どんな危機が待ち受けているか分かりません。それはコントロールすることができません。でも、習慣はコントロールできます。人間の身体は便利なもので、頭で考えなくても動いてくれます。どんな些細なことでも良いのです。毎日繰り返すという習慣、ルーティンと言っても良いです。それを持つべきだと思います。
習慣がある人間は強い。以前役所広司の『パーフェクトデイズ』という映画を観たときにも感じたことです。毎日のルーティンができるひとは、少々の混乱や事件があっても、自己修復能力が高いのです。やじろべえが大きく傾いても必ず元に戻るように、人間には状態を維持する機能が備わっています。それを道具として意図的に使うことができるツールが「習慣」なのではないでしょうか。
わたしのように、朝の散歩でもいいですし、読書でもいいです。料理や掃除でも良いかも知れません。日常の生活の中に組み込んでしまえば習慣化も容易です。すぐに気分が落ち込んだり、不安になってしまう方がおられたら、是非、なにかを「習慣」にして毎日繰り返すことをお薦めします。
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