目標を達成するための、ほぼ確実な方法について

コラム

目標を達成するには、どうしたら良いのでしょうか。私も若いうちから試行錯誤をしてきましたが、最近になってようやくその方法が分かってきたので、ここに書いておこうと思います。

目標を達成するには大きく2つのことをやらなければなりません。とても当たり前の、普通のことを書きますので、誰にでもできると思います。

1つは、戦略を立てることです。戦略と言っても難しいことを言うつもりはありません。ここでは、単に物事を進めるためのお膳立て、準備をする、という程度の理解で良いと思います。

もう1つは、タスクを習慣化することです。

1つ目の戦略を立てることからお話ししましょう。

目標を達成するためには、自分や周りをその目標に向けて動かす必要があります。目標は自分だけでは達成できません。周りの人の協力が必要になります。そのため、自分だけでなく、周りの人に動いてもらわなければなりません。

自分を動かすのは自分の意志の問題ですから、決して簡単ではないですが、なんとかなります。2つ目のことにも絡んできますので、後ほどお話しします。問題は、他人です。他の人が、自分の為に動いてくれることは、そんなに都合よくあるわけではありません。

他の人に動いてもらうためには、事前に3つの手を講じておく必要があります。

1つは、自分を理解してもらうこと。もう1つは、自分の目標を理解してもらうこと。そして、それがその人に対してどういうメリットがあるかを理解してもらうこと。この3つを事前にしておく必要があります。

自分を理解してもらうことというのは、自分がどういう人間で、どういうものの考え方をし、何に価値を置いているのかを理解してもらうということです。生まれや学歴や職歴ではありません。

これらを理解してもらう人を見つけて、自分の味方にしておく必要があります。人生の目的のほとんどは、これであると言っても過言ではありません。人生は「人」で動きます。人とのつながり、俗な言い方をすれば「人脈」がなければ人生を動かすことはできません。

人脈を作ることは、別に小賢しく立ち回って後ろ暗いことをやることではありません。誠実に、率直に自分を理解してもらえる人を見つけて、理解していただく。それだけです。小細工をする必要はありません。理解してもらえない人からは距離を置きましょう。

そうすることで、人生の味方、人脈ができていきます。もちろん、人生においては自分を理解してくれる人ばかりではないし、そういう人に限って生殺与奪の権を持っていたりするので、その場合難易度は上がりますが、様々な方法を使って理解させる(理解させた気にさせる)必要があります。しかし、やるべきことは同じです。

自分の味方(ここでは人脈と呼びます)は、一様ではありません。グラデーションのマップであると思ってください。掛け値無しに味方である人から、様々な駆け引きや条件を経て味方に留まっている人まで濃淡があります。一度、実名を挙げてこの人脈マップを作ってみることをお薦めします。

自分を理解してもらったら、自分の目標も理解してもらいましょう。濃淡はあれ、自分を理解してもらっているので目標を理解してもらう難易度は自分を理解してもらうよりも低いでしょう。

そして、その目標がその人に対して与える影響について理解してもらいます。特に、メリットについてきちんと理解してもらう必要があります。もちろん、デメリットもあると思いますが、比較考量するとメリットの方が大きいことを示しましょう。

以上が、戦略を立てる、ということです。これをやっておくだけで、目標に対する達成率が飛躍的に上がります。目標を達成できない、達成できないと嘆いている人ほど、自分だけで何とかしようとして、他人を軽視していることが多いです。人生は人との関係とその濃淡で決まります。それを忘れないようにしましょう。

次に、タスクを習慣化することについて説明します。

先程、人を動かすことの方が自分を動かすより難易度が高いと申しましたが、実は自分を動かすこともなかなか生やさしいことではなかったりします。よほど意志の強い人でないと、自分を思い通りに動かすことはできません。では、それほど意志が強くない凡人の私たちはどうすれば良いのでしょうか。

それが習慣化です。人間というのは面白いことに、習慣化すると、頭で考えなくても身体が勝手に動くようになります。最近では「ルーチン」という言葉を使うことが多いですね。YouTubeなどでも「朝のルーチン」とか「会社から帰って寝る前のルーチン」といった動画がたくさんあります。

習慣化の良いところは、頭で考えなくても身体が動くという点です。

目標を達成する最大の障壁は、実は自分のモチベーション、やる気だったりします。気が乗らない、他に考え事があってできない、優先順位が高いことが他にある、といういった理由で私たちは目標からどんどん遠ざかってしまいます。

この気が乗らない、とか考え事というのは、頭を使っているから起こることです。つまり、習慣化してしまうと頭を使わないわけですから、そもそも気が乗らないとか、考え事そのものをすることがなくなります。単に、機械のように粛々と繰り返すだけです。頭を使わないからクリエイティブでもなんでもないです。但し、目標を達成するために必須の「継続する」ということができます。

習慣化のポイントは、頭が完全に覚める前の朝に行うことです。そもそも頭がはっきりしていないうちに身体が動き出して始めるわけですから、朝は習慣化するために最も適した時間帯であると言えます。朝に比べると、昼や夜は、既に頭が動き出していろいろな雑念に溢れていますから、それらが習慣化を妨げます。

習慣化のもう1つのポイントは、なにを習慣化するか、つまりなにをタスクにするかを戦略の段階で洗い出しておくことです。先にお話しした戦略のフェーズは、クリエイティブな、徹底的に頭を使うフェーズです。この過程で、タスクも洗い出しておくのです。

そして、タスクを洗い出したら、それを朝のルーチンに組み込んでしまいましょう。

朝5時に起きて、会社に出社するまでに2時間はあるでしょう。この2時間、特に最初の1時間が勝負です。この時間にどのタスクを割り当てるかで、目標を達成できるかどうかが決まります。

長時間する必要はありません。その代わり、毎日やること。継続すること。毎日の1時間は1年では365時間です。

例えば、1時間のウォーキングで消費するカロリーはだいたい500キロカロリーです。365 × 500 = 182,500キロカロリー。体重を1キロ減らすためには7,200キロカロリーが必要だと言われています。182,500 ÷ 7,200 = 24.34、つまり、1年で20キロ減らすことができます。20キロ体重が減ると人生が変わります。

体重がわかりやすいので例に挙げましたが、英語の勉強でも、資格試験の勉強でも同じです。「継続は力なり」というのは金言なのです。

才能とは継続することである、という言葉もあります。スポーツやクリエイターとして一線で活躍しておられる方々に共通しているのは、継続していることです。彼らはほぼ例外なく1つのことを何年も継続しています。

私は努力は実らないことがあるが、継続は必ず実るものであると考えています。私の人生を振り返っても、継続したことはできるようになっていますが、途中でやめたものは身に付いていません。私はどちらかと言うと大抵のことが卒なくできるタイプです。しかし、器用貧乏という言葉の通り、大成することができませんでした。昔の人の言葉には、やはり理由があるのです。

戦略を立てることと、習慣化することをバランスよく行えば、目標達成はグッと近づいてきます。私の言葉を信じる必要はありません。あなた自身を信じましょう。人の協力を得られて、しかも継続することができれば、十中八九、目標はあなたの手に届くものになります。私も還暦を迎えますが、命のある限り、目標を持ち、戦略を立て、習慣化していきたいと思います。もっと若いときにそれに気付いていれば、という後悔はしないようにしておきます。

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