私は心拍数が低い。定期的に通っている病院でも、バイタルを測るたびに看護師さんから「むっちゃ低いですね。象ですか」と言われる。
今朝も、iPhoneのヘルスケアから心拍数の傾向に変化があったと通知があって、データを見てみると安静時心拍数が61拍/分であったものが、この5日間で50までに下がっている。
人と比べたことが無いので、これが低いのか高いのか、私には分からない。ヘルスケアによると、少なくとも低い方が心臓は健康なのだそうだ。
私は血圧も低い。だいたい110 – 80くらい。1年半ほど前、ダイエットを始める前は130 – 90くらいだったので、だいぶ下がった。
血圧は一度上がるとクスリを飲まないと下がらないと言われたことがあるが、体重を落としたら当たり前のように下がった。
私の体重は2023年の段階では120kgあったので、非常に危険だったと言えるだろう。血圧だけではなく、高脂血症、脂肪肝と、とんでもない状況だった。
現在は90kg弱。実に30kgのダイエットに成功したわけだが、身長180cmで90kgというのは決して軽くない。むしろ重い。標準体重を調べてみたら70kg台だ(標準BMI 22を用い、体重 = 22 × (1.80)^2 = 71.28kg)。しかし、個人的な実感としては、ここからあと20kgも減らしたら死んでしまうのではないかと不安になる。
元々父親譲りの骨太の体格で、胸回りと腰回り、脹ら脛はあまり細くならない。脹ら脛についてはマッサージの先生にも言われた。スーツのズボンも腹回りに合わせると、脹ら脛だけがパツパツだ。
他人から見ると、かなり痩せて見えるようだ。これ以上体重を減らすと周りから心配されるので、体重は90kgを超えないようコントロールするにとどめることにした。
ダイエットのために何やったのかと聞かれると、実はあまり大したことをやった記憶がない。ただ、既に何度かエッセイにも書いたが、毎朝の散歩の効果はやはり大きいという気がする。歩数にして毎日7,000歩から10,000歩は歩いている。
食事も腹八分を心がけていたので、胃が小さくなったのかも知れない。だいたい1食300Kcal程度。1日でだいたい1,500Kcalくらいだろうか。私の体重と身長では2,300Kcalから2,400Kcalが摂取目標なので、その差分がダイエットに貢献したと言える。
個人的には、一番大きな原因は実は萩に来るようになったことなのではないかと思っている。
萩を訪れて散歩するようになったのは2024年の秋からだ。それまでも体重は減少傾向にあったが(120kgから110kgに減っていた)、そこから急激に体重が減少している(2025年の夏には90kgになった)。
第一に、精神的な安定感が大きく変わった。東京や福岡では毎日が急かされるように生きていた。別に誰も何も言われているわけではないのに、勝手に自分で全力疾走していた。萩に来て、それがなくなった。自分のペースが落とせるようになった。それに合わせて、考える時間、感じる時間が増えた。これが精神的な安定感に非常に良いような気がする。
精神的な安定感はストレスを軽減させ、食べ過ぎ、飲み過ぎを防いでくれる。
第二に、散歩が完全に習慣化したことだ。東京では散歩が習慣化しなかった。福岡でも、街を歩くと言うより、ジムでウォーキングマシーンで歩いていて、運動しなければと言う強迫観念のもとでやっていたと言えるだろう。
それが、萩に来てから、散歩そのものが楽しくなった。町の空気を感じ、季節の移り変わりを感じ、すれ違う人たちとの挨拶を楽しむ。それ自体が目的になった。最近ではそれにゴミ拾いまでついてきた。
歩くこと自体が楽しくなると、習慣化する。どこに行っても歩くようになる。私は今では、出張先でも必ず歩くようにしているので、軽いウォーキングシューズとトレーニングウェアは欠かせない。
何より散歩が習慣化したことで、毎日500Kcalから600Kcalは消費していることになるので、これも大きい。
第三に、萩には1人で来ることが多いため、余計な買い物をしない。特に食べ物。3食必要なものしか買わなくなった。お菓子やアイスは全く買わない。
そうすると何が起きるかというと、間食をしなくなる。また、三食を食べるサイクルが乱れなくなった。お腹が減ったときがちょうど朝食や昼食、夕食の時間なのだ。
間食をしない、三食適切なタイミングできちんと食べる。これらもダイエットのためには良かった。
このように、私がダイエットに成功していま健康で居られるのは、もちろん、相方や猫のお陰もあるのだが、萩という町のおかげでもあるのだ。あと数日で還暦。こういう健康状態で迎えられるのはとても有り難いし、幸運なことだと思っている。
もっと読みたい本もある。もっと書きたいこともある。少しでも長く、自分が本当にやりたいことができるように、ここに書いた程度のことは、今後続けて行きたい。