お菓子を食べ過ぎる理由--福岡と萩、心の風景

コラム

最近、お菓子を食べすぎている。

そう自覚するようになったのは、萩で過ごした後、福岡に戻ってきたときの体重の増減があまりにも顕著だったからです。

萩にいると、体重がぐっと減ります。

一人でいることが多いため、そもそも食事の量自体が少ないということもありますが、振り返ってみると、間食をまったくしていないのです。

ところが福岡に戻ると、仕事の合間や食後に、つい甘いお菓子に手が伸びてしまいます。

本業の仕事に集中しているから頭を使い、糖分が必要だという言い訳もできなくはありません。けれど、本質はそこではないと思っています。

ひとことで言えば、やはり「ストレス」と言えるでしょう。

萩でも仕事はしているので、ストレスはあるはずですが、萩にはそれを癒やす環境があります。

イラッとしたら散歩に出ればいい。外に出ると、静かな城下町の通りや、波の音が聞こえる浜辺が、すぐにわたしを迎えてくれます。

しかし、福岡ではそうはいきません。もちろん、外に出て散歩をすること自体はできます。でも、萩のような「外に出よう」というモチベーションが湧かないのです。ついつい書斎の中で何とかしようとしてしまい、それが逆にストレスとなって、気がつけば手はお菓子の袋を開けています。

福岡にいる時間の方が圧倒的に長いのだから、これはなんとか解決しなければならない問題です。

もちろん、わたしの意志の弱さもあると思います。そこは自覚しつつ努力するとして、それ以外にも対処法を考えなければなりません。

今、試してみようと思っているのは「読書」です。

読書は、精神的な環境を変え、別の世界へと自分を運んでくれます。

ただし、注意が必要です。読書がまた新たなストレスになってはいけません。

その意味で、読む本は慎重に選びたいところです。新刊や初見の本は、内容次第で負荷になる可能性があります。ある程度内容が分かっていて、すでに親しんできた本――愛読書と呼べるものが、今の自分には最適でしょう。

わたしの本棚で言えば、池波正太郎や藤沢周平の作品が、それにあたります。

一方で、吉村昭の本は……愛読書ではありますが、今の気分には少し重たいかもしれません。

肩の力を抜いて読める。

そう、『鬼平犯科帳』などが、いまのわたしにはちょうど良い気がします。ストレスを感じたら、『鬼平犯科帳』や『剣客商売』を紐解いてみようと思います。

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