先日の投稿でCursorをやめて、DraftsとObsidianによる執筆にしたと書いた。しかし、気付いたら、私はいまこのテキストをUlyssesで書いている。
そう、私は三たび、Ulyssesというテキストエディタに戻って来たのだ。
Draftsは優れたツールだ。しかし、小説の原稿を書いてみたところ、どうしてもしっくりこなかった。
エッセイ程度の長さのテキストを書く分には十分なのだが、小説になるとなかなかテキストの扱いが難しくなる。
長文の文章を書く途中で筆を置くことはよくあることだ。しかし、Draftsは一定時間を過ぎると新規文書になってしまい、どこまで書いたのか、どこを編集していたのか見失うことが多かった。
この一定時間は設定で変えられる。しかし、あまり長時間にしてしまうと、パッとメモを取りたい時に新規文書になっていない。Draftsの1番のメリットが失われる。やはり、Draftsはテキストエディタではないのだ。
では、どうするか。Draftsはアイデアのキャッチに特化し、テキストはObsidianで下書きから推敲まで全てやるか?
その手もある。しかし、Obsidianも使い込むにつれて痒いところに届かないことが出てくる。その一番大きなものは段落の扱いだ。
Obsidianでは、段落で一字下げをしようとすると、文章全体がズレてしまう。これは、日本語で小説を書こうとする時には致命的だ。
下書きのうちはまだ良い。字下げをしないで書くからだ。しかし推敲が進み完成稿に近づくにつれて、段落の一字下げはやはり欲しくなる。
cssでコントロールすることもできるのだが、セリフも改行されたり、リストの扱いが不安定で、実用的とは言えない。
テキストを書くことに集中したい。もともと技術者なので、設定ファイルを弄ることは嫌いではないし、やろうと思えばできる。しかし、私がやりたいことは環境を整えることではなく、テキストを書くことなのだ。
そうやってモヤモヤしているなか、以前使っていたUlyssesというテキストエディタについての、ある方のnote記事を目にした。
そこには、Ulyssesが外部ファイルを取り込むことができると書かれていた。
これは聞き捨てならない。早速試してみた。
何と、今のUlyssesはObsidianの保管庫を読み込むことができる。フォルダ構造も再現されており、テキストも最初からMarkdown形式の.mdファイルで作ることができた。
年間6,000円を高いと見るか、安いと見るか。
悩んだ挙句、私はサブスクを再開することを決意した。快適にテキストを書くことができるのだ。それだけの価値はある。
以前試したCursorも良いエディタだが、本来の用途はテクニカルなコードエディタだ。創作物としてのテキスト、文章を書くには、やはり靴の裏から足の裏をかく感は否めない。
そんなわけで、私は三たびUlyssesを使うことにしたのである。快適にテキストを打ち、原稿管理やAIとの連携はObsidianを使うのは今まで通り。
やっと落ち着くべきところに落ち着いたのかも知れない。
ただいま、Ulysses。お帰り、Ulysses。
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